「その昔、ある時、正冬八夜のころ、天寒うして竹裂けるほどの寒さがあり、、如来は、その夜の初分においては五条衣を着ておられたが、夜ふけてうたた寒きには七条を加え、さらに、夜の後分二および、寒さはいよいよ厳しきには、加うるに大衣をもってせられた。そこで仏は考えたもうた。「これから先、もろもろの善男子の寒さに堪えざるの節、この三衣をもって、足して着用することを得るようにすべきである。」と。」(道元:正法眼蔵・袈裟功徳)
原文「又復調和熅燸之時、著五条衣。寒冷之時、加著七条衣。寒苦厳切、加以著大衣。故往一時、正冬入夜、天寒し裂竹。如来於彼初夜分時、著五条衣。夜久転寒、加七条衣。於夜後分、天寒転盛、加以大衣。仏更作念、未来世中、不忍寒苦、諸善男子、以此三衣、足得充身。」