「智光よ、まさに知るがよい。このような故をもって、三世の諸仏・縁覚・声聞、ならびに清浄なる出家は、身に袈裟を着して、おなじく解脱の床に坐し、智慧の剣を執って魔を破り、ともに一味の涅槃の境地に入るのである」その時、世尊はまた、偈を説いていった。「智光比丘よ、まさに聴くがよい、大いなる福田衣には十の勝利があね、 世間の衣服は欲望を増すせども、如来の法服はかくのごとくならず それはよく世の恥をたちて、慚愧まどやかに福を生ずる田なり 寒熱及び毒虫をはなれ 道心堅固にして涅槃にいたる 出家のすがたを示現して貪欲を離れ 邪見をのぞいて正しき修行につく 是を正法の幢として仰ぎ よく恭敬せば梵天界に生ずこれを身にまとうて古仏を想えば おのずからに罪を滅し福徳を感ず」
原文「智光当知、以是因縁、三世諸仏、縁覚・声聞。、清浄出家、身著袈裟、三聖同坐解脱宝牀。執智慧剣、破煩悩魔、共入一味諸涅槃界」爾時世尊、而説偈言「智光比丘応善聴、大福田衣十勝利。世間衣服増欲染、如来法服不如是。法服能遮世羞恥、慚愧円満生福田。遠離寒暑及毒虫、道心堅固得究竟。示現出家離貪欲、断除五見正修行。瞻礼袈裟宝幢相、恭敬生福滅罪人天。