「そこには森林や原野にひとり住する比丘が、塵芥の中に衣材をひろう仕方が語られている。その糞掃衣には四種があり、また十種がある。塵芥の中に衣材をひろうには、まず穴のあいていない部分をとる。次には大便・小便のなお粗い浄めうる部分をとる。ながくふかく汚物のしみて、洗い浄めがたいものはとっはならない。洗い浄めうるものは、これをとるべきである。(道元:正法眼蔵・袈裟功徳)

原文「これ阿練若比丘の、拾糞掃衣の法なり。四種の糞掃あり、十種の糞掃あり。その糞掃をひろふとき、まづ不穿のところをえらびとる。つぎには大便小人ひさしくそみて、ふかして浣洗すべからざらん、これをとねべからず。浣浄しつべからん、これをとるべきなり。」