「そのなかで、坐禅箴については大宋国慶元府、太白山天童景徳寺の、宏智禅師正覚和尚の撰したものだけが、仏祖にふさわしい坐禅箴であって、その述ぶるところはいいえて立派である。これだけが、ひとり法界の表裏を照らす光明であり、古今の仏祖につらなる撰ということができる。さきの仏ものちの仏も、すべてこの坐禅箴をいましめとなし、いまの祖もいにしえの祖も、ともにこの箴によって形成せられるのである。その坐禅箴はつぎのようである。」(道元:正法眼蔵)

原文「坐ちく禅箴は、大宗国慶元府太白山天童景徳寺宏智禅師正覚和尚の撰せるのみの仏祖なり、道得是なり。ひとり法界の表裏に光明なり、古今の仏祖に仏祖なり。この箴に箴せられもてゆき、今祖古祖、この箴より現成するなり。かの坐禅箴は、すなはちこれなり。」