「もし上乗の一心を正伝するというならば、かくのごとくであろう。しかるに、教外別伝などという男どもは、決してこのような意味を知ってはいない。だからして、だからして教外別伝の説などを信じて、仏の教えをあやまってはならない。もしもかれらがいうままに受けとるならば、教えは心外別伝ということになろうか。もしも心外別伝というならば、一句も半偈もつたわるはずはない。もし心外別といわなければ、教外別伝とはいえないのである。」(道元:正法眼蔵・仏教)

原文「もし上乗の一心の正伝といはば、かくのごとくあるべし。しかあれども、教外別伝を道取する漢、いまだこの意旨をしらず。かるがゆゑに、教外別伝の謬説を信じて仏教をあやまることなかれ。もしなんぢがいふがごとくならば、教をば心外別伝といふべきか。もし心外別伝といはば、一句半偈つたはるべからざるなり。もし心外別伝といはず、教外別伝といはずば、教外別伝といふべからざるなり。」(道元:正法眼蔵・仏教)