看経の作法「看経は朝食がおわってから。昼食にいたるまで続けられ、昼食の合図の太鼓とともに座を立つ。その日の看経はそれで終わる。その初めの日から「建祝聖道場」と書いた札を、仏殿の正面の東の薝(ひさし)にかける。黄色の札である。また仏殿のなかの正面の東の柱には、聖節を祝う趣旨を紙に書いた札をかける。これも黄色である。住持の名は、紅紙あるいは白紙にかく。その二字を小さな紙片に書いて、札のおもての年月日の下に貼る。そのようにして、看経して誕生の日にいたり、そこで住持が上堂して聖節を祝うのである。それが古来からの例であって、いまもなおさかんに行われている。」(道元:正法眼蔵・看経)

原文「粥罷(しゅくは)より斎時にいたるまで看経す。斎時、三下鼓響(さんげくこう)に座を立つ。今日の看経は、斎時をかぎりとせり。はじむる日より、建祝聖道場(けんしゅくしんどうじょう)の牌を、仏殿の正面の東の薝頭(せんとう)にかく。黄牌なり。また仏殿のうちの正面の東の柱に、祝聖の旨趣を、障子牌にかきてかく。これ黄牌なり。住持人の名字は、紅紙あるいは白神にかく。その二字を小片紙にかきて、牌面の年月日の下頭に貼せり。かくのごとく看経して、その御降誕の日にいたるに、住持人上堂し、祝聖するなり。これ古来の例なり、いまふりざるところなり。」(道元:正法眼蔵・看経)